2007年04月17日

詩の断片「樹海の雨」

樹海に静かな雨が降る
彷徨うだけの魂をむなしく濡らす
大地をゆっくりと冷やしていく
さっきまで咲いていた小さな花は
いつの間にかしおれてしまった
わずかな光を力にして咲いた花
寒さの前にはあまりに無常
色鮮やかな花びらは色褪せる

樹海に静かな雨が降る
彷徨うだけの魂をむなしく濡らす
森の深い深い闇の中で
悲しみは消えるような気がした
雨は心を濡らし続ける
樹海に光は届かない
心が暖まることは無い

樹海の静かな雨
止む気配はまったくない
いつか抜けられると信じていたのに
止まない雨は絶望を導いた
でも心のどこかで分かっていたんだ
止まない雨だと言うことを
出口に辿りつけないことを

もう出口は分からない
入り口も分からない
どこにも行くことが許されないのなら
ここで眠ろう
静かに降る雨のように
何に期待をすることもなく
ここで静かに眠ろう
何も望まなければ、安らかに眠れる

樹海の雨は魂を惑わせる
今日もまた小さな灯が消えていく
posted by のっち at 17:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩・散文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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